旅と本について

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トラ
トラ

旅と本は、人生を豊かにしてくれる、最高の組み合わせです!

旅に物語を持っていく

人との出会いと同じように、本とも出会いがあります。

彼らは静かに、時にうるさく、私たちと出会うのを待っています。

面白いのは、以前読んだ本を再び読み返してみると、以前とは全く違う印象を持つことがあるということです。皆さんもそういう経験、ありませんか?

トラベは昔からたくさん本を読んでいました。なかなか周りと馴染めなかった時期も、本が一緒にいてくれました。そのおかげで今の自分があるので、出会ってくれたたくさんの本に対して感謝してもしきれません。

そんなわけで、トラべは旅に出る時、ほぼ毎回何らかの本を持っていきます。小説が多いですが、ジャンルを問わずいろいろな本を読んでみます。

なぜ、旅に本を持って行くのか。それは、物語を連れて行きたいからではないでしょうか。

紙の本の魅力

紙の本、最近読んでますか?!

最初に断っておきますが、トラべは電子書籍の利便性を否定してはいません。

ただ、紙の本にしかない魅力もある。それを感じるもの同士がその思いを共有できればと考えています。

紙の本の魅力は、何よりも「そこにある」ことです。

本は開かれないと物語を語らないと思っている人もいると思いますが、トラべはそこに本があることによる存在感は大きいと感じています。

机の上に置いた文庫本、その表紙を見て思い出す光景や匂いがあります。いつもの喫茶店でコーヒーをこぼしてしまったシミや、ちぎれそうになった栞のひも、そういったディテールにも自分ならではの物語が宿ります。

今から10年以上前、トラべがまだ学生だった頃の話ですが、初めて本を「ジャケ買い」しました。

川上弘美さんの「蛇を踏む」という小説の文庫本で、文春文庫のテラテラとした表紙に赤く仄暗い絵が描いてあり、不思議な印象を受けて手にとって一ページ目を読んだのでした。

ミドリ公園に行く途中の藪で、蛇を踏んでしまった。

川上弘美『蛇を踏む』

いきなり物語の中に引き込まれたようでした。ミドリ公園の説明はこの後はじまります。蛇についても同様ですが、その物語への導き方が絶妙でした。暴力的ではなく、かといって放っておいてもくれず、気づいたら蛇に絡め取られているような、しかし強く締め付けられるというよりは、柔らかくひんやりと包まれて、けれど逃げられないような。

今でもこの本を手に取ると、表紙を見ただけで、その時の感覚が蘇ってきます。

トラべはこのゾクゾクする感覚に、生きている実感の一つを感じるのです!

昔好きだった本を読んでみる

もう一つ、おすすめなのは、昔好きだった本を読んでみることです。

トラベは絵本も大好きで、「すてきな三にんぐみ」「わすれられないおくりもの」「ちいさいおうち」「おおきな木」…まだまだいくらでも挙げられますが、そういった小さい頃に読んでもらった本をもう一度読んでみるのもおすすめです。

しかし、絵本はなかなか大きいものが多く、旅に持って行くとなると少し嵩張ります。

まあ、それもそれで面白いので、カバンに絵本を一冊放り入れて飛行機に乗り込む、というのもかっこいいです。次乗るときにはやろうかな、と密かに計画中(笑)

とまあ、そんな話はさておき。

実際に持ち歩きやすいサイズの文庫本が出ている、小学校高学年くらい向けの児童文学というのも、旅するにあたっては良いサイズ感。

トラベが最近買って読み直した、ミヒャエル・エンデの「モモ」も、おすすめのサイズでした。

小さい頃に読んだのはオレンジ色っぽい紙のスリーブに入った単行本サイズでした。おそらく実家に行けばまだあるはず。しかしどうしても久しぶりに読んでみたくなり、文庫本を買ってみたのでした。

読んでみて、驚きました。

自分の覚えていることがあまりにも断片的で、まるで別の本を読んでいるような気分だったのです。

気になったキャラクターや名台詞についてはほぼ間違いなく覚えていたのですが、その解釈だったり一つ一つの出来事のつながりや前後関係が、全く違っていたのです。

夢を見た後に、そのバラバラの断片を必死に繋ぎ合わせていたような、そんな気分になりました。

旅先で本を買う

もう一つ、時々トラベがやっているのが、旅先で本を買う、です。

普段、旅は身軽に過ごしたいもので、本なんてその真逆、しかも今必要ないじゃないか、と言われてしまいそうです。いや、実際何度か言われました(笑)

まさに、そこなのです。

今必要がない、かどうか、それは結局本人にしかわかりません。

ここ数年でよく聞くようになった「不要不急」という言葉。

本来は「大切なものを守ろう」という気持ちだったのでしょうが、時として自分の正義を押し付けるような言い方にも取られてしまいます。

それを突き詰めていけば、「旅」も、必要ない人には必要のないものです。

ただ、ある場所へ行って、帰ってくる。

私がそこへ行く必要はないかもしれない。

周りの人にとって、一般的な意見では、「不必要」なことが、誰かにとって大切で生きて行くために「必要」になりうる。

周りの人にとって、一般的な意見では、「不必要」なことが、誰かにとって大切で生きて行くために「必要」になりうる。

だから、一見無駄に思えることを、実際に自分でやってみて、その時の自分の心を観察するのは、とても大切なことなのです。

これは一例ですが、旅先で普通やらないことをやってみるのは、なかなかオススメです。

自分は、どんな「旅人」になりたいのか?

トラべは、人と同じことがとにかく不安でソワソワします。

例えば、車内や機内でみんなが一様にスマホを覗き込んでいる姿は、あまり美しくない。

そこに目的や物語があるのなら、良い。しかし、惰性でただなんとなく時間潰しで見るのは、勿体無い気がする。

逆に、スーパービジネスマン、みたいなとにかく急いで走り回っているのがかっこいいと思う人もいるだろうし、その人たちをトラべは尊重します。そういうタイプの人はKindleや楽天マガジンといった読み放題プランを使って移動中もタブレットでビジネス書を読んでスキルアップして行くのが楽しいだろうし、それは一つの立派な生き方です!

ただ、もしみなさんがまだ旅に小説をもって出かけたことがないのなら、一度試してみることをおすすめします。新しい友達に、出会えるかもしれませんよ。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

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